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12.先を行く者

  • 執筆者の写真: Bio Sinfonia
    Bio Sinfonia
  • 2012年10月3日
  • 読了時間: 4分

更新日:9月23日


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心優しいあなたは、常に「誰かのために‥」という衝動を抱えてはいませんか?

伝えたい、

教えたい、

与えたい、

広げたい、

助けたい・・

あなたの内から湧き上がるエネルギーが、常にあなたを"行動"へと駆り立てます。

そんなエネルギーの源には、一体何があるのでしょうか?

湧き上がるエネルギーの源泉を辿り、一番奥にあるものに出会ってみてください。

そこにある衝動は、一体どんな顔をしているでしょうか?

こうしてあげたい、

ああしてあげたい。

ああやればいいのに・・

真実は「こう」なのだから・・

このような気持ちが湧き上がって来るのは、あなたがあなたなりの『答え』を持っているからです。

それは、あなたがつかみ取ったものですから、確かな手ごたえがあります。あなたにとって、間違いがありません。

しかし、それもまた、そっと手放してみる。そんなことにチャレンジする時がやってきました。

あなたは常に、誰かより一歩以上、先にいるのかも知れません。

一歩以上“先”を行くあなたは、一歩以上“後ろ”にいる誰かに対して、常にやさしく道案内し、何かにつけ誘導してあげたいと思うかもしれません。

答えが分かり切っているからです。

こうすればいいんだよ、こう考えてみればいいんだよ、と分かっているからです。

そんな手を差し伸べてあげたい相手は、実はあなたの外側にいるのではなく、あなたの内側にいるということに、あなたはどれほどハッキリ気づいていらっしゃるでしょうか?

誰かをどうにかしてあげたい―‥

もしも、そんな“衝動”に駆られたならば、あなたはさらに自分を深く癒し、大切にできるチャンスに直面しているのだということです。

あなたの表層意識がまだ気付いていなくとも、その“衝動”こそが、その必要性を語ってくれています。

もちろん、実際に誰かをどうにかしてあげる行動に出ることも、とても素敵なことでしょう。

けれどもその時、あなたは同時に、あなたが忘れ去っていた自分自身をどうにかする作業にも取り組んでいるのだということに、そっと意識を向けてみてください。

あなたの心は、相手の中に垣間見える “自分自身の断片”に反応しています。

静かに心を澄ませてみれば、相手の向こう側にいる、何らかの「自分の影」を見つけることができるはずです。

それに気づくことができたとき、あなたが相手に向けようとしていた光は、その方向をくるりと変えて、あなたの内側奥深くへと向かって注がれ始めることでしょう。

すると、そんなどうにかしてあげたかった焦りや衝動は、いつの間にか溶けてゆき、ゆったりと雄大に見守るような気持ちが芽生えてくるかもしれません。

そこで、あなたは、あえて何かをする必要はなくなるかもしれませんし、「何をしたらよいか」がより一層明確に解るようになるかもしれません。

「こうしてあげたい」と思っていた方法は、実は “一つ”ではなく、無数に広がっていることに気づかれるかも知れません。

いずれにしても、その時あなたは、実感されるはずです。

あなたの一歩、後ろを行く者が、

あなたの十歩、後ろを行く者が、

あなたの百歩、後ろを行く者たちが、

あなたの教師であることを。

どんなことであろうと、あなた自身が教えられ、高められ、成長させてもらっているのだとしたら、あなたが「どうにかしてあげたいその人」は、あなたの“後ろ”にいるのではなく、あなたの“何歩も前”にいると言っても過言ではないのではありませんか?

あなたが築いてきた、「前後/左右/上下」のモノサシ感覚をすっかり失ったとき、あなたはただ“宇宙の真ん中”に浮かんでいる自分自身を発見することができます。


上もなく、下もなく―‥

前もなく、後ろもなく―‥


無数に点在する それぞれの宇宙が、ひとつひとつの尊い存在として 輝き合ってる世界を、 実感することができるのです。

光というものが放射状に輝くように、すべての者はすべてのベクトルを持ちながら、それぞれが秘める光を全面に放ち、輝いています。

あなたの内側が 光でいっぱいに満たされたとき、 その輝きは自然と周囲にもあふれ出て、 全方位に向かって無条件に放たれ始めるのです。


あなたはただ、そこに存在するだけで、呼吸するだけで、恩寵なのです。


「常に先を行く者」から、「いつでもそこに在る者」へと。

 
 

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