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0.銀河散策

  • 執筆者の写真: Bio Sinfonia
    Bio Sinfonia
  • 2012年10月1日
  • 読了時間: 5分

更新日:2024年12月31日


あなたが今いる、『ここ』とは、

どこなのでしょうか?

「ところで、ここは一体、

 どこなのだろう・・?」

このありきたりな質問を、もう一度まっさらな心で、自分自身に問いかけてみてください。

あなたはこの問いに、なんと答えるでしょうか?

どの答えも、あなたの答えです。

さて、ここは、ひとつの“銀河”です。

あなたは今、この星の重力という恩恵を受けて、宇宙のど真ん中に命綱なしで浮かんでいます。

この宇宙に、どれだけあるか分からない世界の中の、あるひとつの銀河系の中の、地球という星に浮かんでいる、『あなた』です。

そんな宇宙に浮かびっぱなしの、わたしたちの肉体もまた、"小宇宙"そのものです。

わたしたちの体は、宇宙の構成要素と同じもので出来ています。

このことからも、わたしたち自身が"宇宙そのもの"であることは明らかです。

わたしたちの体は、まるでひとつの小天体です。

体じゅうにある小さな細胞は、まるで極小の銀河です。

あなたの中のあちこちで発火されるニューロン反応は、星屑の瞬きです。

こんなわたしたちこそ、まぎれもなく宇宙人であると言えるでしょう。

わたしたちは、日本人である前に地球人であり、地球人である前に、宇宙人です。

それぞれの宇宙人が、"自分"という星を舞台に、地球をシェアハウスとして、ここに生きています。

にも関わらず、わたしたちの知能は、いつの間にか"自"と"他"を分ける分別作業に夢中になり、それぞれに名前をつけて細分化させているうちに、大前提である『宇宙生命体である』という認識を、ど忘れしてしまいました。

この星に息づく全ての生命は、宇宙生命体であり、わたしたち人間もまた、宇宙人です。

ある日あなたが仕事の途中で、ちょっと理解しがたい不愉快な相手に出会った時‥、もう何も取り乱す必要はありません。

その人は、まぎれもなく宇宙人です。

あなたとは違う世界を生きる、宇宙人なのです。

そして、そんなあなたもまた、その人にとっては、理解しがたい宇宙人、違う世界の人間であるのです。

わたしたちが、こんな単純な原理を、ど忘れしてしまうことがなかったら、「人とは違う」「自分とは違う」という理由から、さまざまな軋轢が起こる必要はなかったでしょう。

苦しむことなく、もっと楽に、自分とは違う存在を、ありのままに尊重し合えるようになっていたことでしょう。

「なるほど驚いた。あなたの星では、そんな信じられない考え方がスタンダードなのね」

「何とも斬新な!僕の星ではありえないけれど、君の星では、そうなってしまうんだね」

と、それを"それ"として尊重しながらも、自分自身は『ありのままの自然な自分』を当たり前に大切にすることが出来るのです。

"違う"という大前提を、真に大切に扱うことが出来れば、違う事は豊かさになり、同じ事は喜びになり、それら全てが学びに繋がり、高め合うことを楽しむ事が出来るのです。

人間同士に限ったことではありません。

動物、植物、木々、虫たち、鳥たち、魚たち、微生物たち・・

ありとあらゆる宇宙生命体の存在を、支配し操ろうとするのではなく、「彼らの世界を尊重する」という当たり前の礼儀を、もっと大切に慈しむことが出来るのです。

どの宇宙生命体も、本当に目を覚ましてまっさらな心で眺めて見れば、それは自分という星の概念を超越した、神秘に満ちた崇高な存在に他なりません。

木は、生まれた場所から動くことはありません。

ひとつところに根っこを生やし、通り過ぎゆくものに恵みを分け与えます。

どこに行くこともなく、ただその場所で「自分で在り続ける」ことを純化させていきます。

人間とは違って、しゃべらず歩かず、交流する方法を持っています。

それは木が、この星の営みと、他のあらゆる宇宙生命体の存在を信頼し切っているからこそ、成せる生き方でもあります。

人間よりも長い時間をかけて木を営み続け、やがて大地に返った後も、その原子は恩恵として地球を巡り続けます。

こんな彼らの宇宙観の覚悟を、足のある私たちが、車や電車や飛行機で移動し留まることを知らない私たちが、たやすく理解できるものでしょうか?

だからこそこの星には、学び合い、高め合い、尊重し合うことによって成り立つ、異種を交えた営みの場が用意されています。

それぞれが人間とはまったく違うやり方で子孫を繋ぎ、生命を展開させ、世界に溶け込み、調和を体現し、与え合っています。

あなたを取り巻く存在は、すべて宇宙生命体です。

あなたが出会い、おしゃべりしているその相手は、宇宙人です。

同じ家族でさえ、夫婦でさえ、親子でさえ、同じ星の人間であるとは言えません。

その人は、『その人』という、輝く星の生命体であり、宇宙人なのです。

どうぞ今日も、この世界の銀河散策を楽しんでください。

虫たちを讃え、花々を祝福し、人の心に触れ、鳥たちの音楽に耳を澄ませてみてください。

わたしたちは、こうして同じ銀河のフィールドに居ながらも、違う宇宙を生きているのです。

そして、あなたが望みさえすれば、違う宇宙人・違う宇宙生命体同士が、生の営みや楽しみ、痛みや喜びを共有し、分かち合えるように出来ているのです。

これを『最高の奇跡』と呼ばずして、なんと呼ぶことが出来るのでしょうか。

どうぞ思う存分、この豊かな銀河の奇跡を謳歌してください。

あなたが理解できない相手に戸惑う時こそ、あなたは別の宇宙の概念に出会っているという奇跡を、思い出してみてください。

最後に、

とっておきの秘密をお伝えしましょう。

この美しい銀河のカオスを渡り歩くための、最高に単純明快な秘訣です。

異なる宇宙のもの同士が、互いに心を通わせることが出来る、唯一の"マスターキー"が、すでにあなたの中に託されています。

それは、異なる扉の、異なるカギ穴すべてに対応する、たったひとつの“万能キー”です。

あなたの中に、それを見つけてください。

この星では、そのマスターキーの名前を、




『愛』 と呼んでいます。

 
 
 

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この読み物は、2012年の秋に書き下ろされたものです。当時はタイトルを「少数派のための解脱道」として、旧ウェブサイトの方にアップしていました。

 

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