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  • 執筆者の写真Bio Sinfonia

「ウイルス学との別れ」用語解説-(最強完全版)




花びらの舞いが、お別れを祝福してくれる季節。


Dr.マーク・ベイリーの「ウイルス学との別れ」の日本語版ができました。


本当にすばらしい内容になっていますので、第三部まで、どうかご覧いただきたい気持ちで一杯です!


PDFは、ぜひDr.サム・ベイリーのHPからダウンロードしていただけると嬉しいです。そうすれば、皆さんのダウンロード回数や閲覧回数が、Dr.ベイリーのHPにも反映されますので、ぜひよろしくお願いします!




また、私のサイトからダウンロードする方法は、以下の矢印部分をクリックすればOKです。ダウンロードせずウェブ上での閲覧もできますので、お好きな方でご覧くださいね。






それでは、ここでは用語解説を中心にまとめていきたいと思います。


まずは、ちょっとした前置きからです。


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Dr.ベイリーの「Dr」について

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著者のお名前は、「〇〇医師」という表記にはしていません。なぜなら日本語の「医師」という意味は、医師法の制度に則って医療制度の枠組みの中で「病気の診察・治療を職業とする人」を指す言葉だからです。


アメリカ、イギリス、ニュージーランドなど、どの諸外国でも基本は各国で定められている医師の制度に従って、定期的に医師免許の更新をしたり、審査(評価)を受けたりする必要があります。(一方、日本では医師免許は更新制ではありませんが、2年に1回の厚生労働省への医師届出票の提出が必要です。)


Dr.マーク・ベイリーは、偽パンデミックが始まる前から医学の欺瞞に気づき、すでにこの巨大な医療という管理体制の枠組みから脱却した上で、このような活動をされています。権威によって管理された、医師免許の登録・更新のシステムに依存する医師業を行っていないということです。これまでのDr.ベイリーの動画でもわかるように、医師の器である医療の歴史とは、こういうもの(クリックで動画にジャンプ)です。


「医師」というのは、このような背景のある医学に基づく医療行為および「公衆衛生の普及」を責務とする職業となっています。


そして、何よりのポイントは、「医師であること」と「その資格や実力・正式なディプロマを持っていること」というのは、また別の話だということです。


欺瞞だらけの職業には従事していない一方で、その資格・実力・正式なディプロマはしっかり持っているという意味で、この翻訳版では原文の名前の通りに、著者名を「Dr.マーク・ベイリー」という敬称で表記しております。


(ちなみにニュージーランドでは、イギリス英語と同様「Dr」にドットはつけない傾向ですが、日本ではアメリカ英語に習うのが一般的なので「Dr.」と表記しています。)


権威によって決められた通りに医師免許の更新を続け、ある程度の職務を行えば、一生「金のなる木」にぶら下がって生きていられるわけですが、Dr.ベイリーは、何年も努力して学んできた歳月・かけたお金・かけた労力を投げ打っても、その巨大なシステムから率先して脱却し、このような活動をされているということです。


「医師」という一般人に崇拝されやすい看板を引っ下げながら、自分の好きなところだけ都合よく批判して巷で名を売るような「正義の人たち」とは根本的に違うんだなということも、心に留めた上で読んでいただけたらと思います。



✿管理体制に則って医療行為に従事する「医師」(physicianやsurgeon)と、正式に取得した学位と専門知識を有しながら教育や啓発を行う能力のある者(doctor)の違いなどは、辞書などでもご確認いただけます。


・医師とは→ウィキペディア

・医師の意味→辞書オンライン

・医師の意味→コトバンク

・「physician」の意味(ウェブスター辞典)

・「doctor」の意味(ウェブスター辞典)


✿「doctor」の語源は、元々が「医者」だったわけではなく、「教える者」という意味に由来していました。かつては「学問に精通した者・教師・指導者・博士・学者」という意味で使われていたものが、やがて「最高学位を取得した者」との意味で使われるようになり、それがさらに「医師免許を持つ者、医療の専門家」という意味が付加され、「医師」と言う意味へと定着していった歴史があります。


✿また、「著者紹介」の欄に記載してある学位に関しては、以下の資料やサイト等を参照しました。



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次に、いくつか補足です。


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1.内容の加工はしていません

この翻訳版の文中には、翻訳者による余計な文章を個人的判断で追加したり、自分で何か思った部分に勝手にコメントを挿入したりはしていません。また、カッコ等を使って補足情報を入れたりもしておりません。基本的に文面通りの翻訳版となっていますので、気になる方は英語版の原文と突き合わせた上で、ご確認ください。


2.原文に従ったレイアウトです

レイアウトに関しては原文に合わせた仕様になっており、極力原文のイメージを崩さないような形にしております。※但し、注釈の番号に( )をつけることなどをはじめ、日本語の論文の書き方に習った方がいい部分のみ、最低限は日本の様式にしています。


3.カッコ類の使用について

基本的に、カッコ類も原文で使用されている情報に沿った形で使用しています。シングル・クオーテーションマーク(‘ ‘)やダブル・クオーテーションマーク(” ")に関しては、すべて著者がつけた通りに表示していますが、そのうち日本語の表記方法として「 」や『 』を使うべきところは、日本の様式に合わせています。また、通常のカッコと異なる[ ]は、「引用文」中において著者ご本人が補足用に使用するカッコとなっています。ですので、著者Dr.マーク・ベイリーによる補足として使われています。


4.人名について

文中に出てくる海外の人物名は、日本のメディアで報道された通りの表示名を使用し、またどうしても各メディア上にもなかったものは、日本で使われる一般的な発音のカナ名となるよう「外国人名読み方字典」を参照の上、適切と思われるものを選択しました。


5.注釈について

注釈についても翻訳を入れています。(自分が論文の「執筆者」として学界に提出する場合なら、引用は原文タイトルのまま表記し、規定に沿った表記をするのが筋ですが、これはあくまで翻訳することを目的とした活動で、書いてある内容を理解するためにやっていることなので、翻訳しておりますことをご了承ください。)注釈についても、日本語で把握しないと本文の流れがピンと来ない部分もありますので、確認用にご覧いただければと思います。また、注釈のコーナーには、引用だけでなく、Dr.マーク・ベイリーによる言葉による説明文が書かれてある部分もありますので、本文と合わせてご確認ください。各注釈を英語で見たい方は、ワンクリックでリンクに飛べば各サイトでご覧になれますし、英語が見たければ原文でもご確認いただけます。



<リンクについてのお知らせ>

◆24ページ8行目「protocol.io」のサイトのリンクは、現在開くと真っ白な状態になっており、何も見ることができません。

◆注釈(71)のリンクは現在閲覧することができません。

◆注釈(91)のリンクの二つ目は、現在見ることができません。ですが、ウェイバックマシーンを使うと、このように閲覧可能になります。




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続いて、用語解説に入ります。


読みながら「これってどういう意味だろう?」とか「なんの話をしているの?」とか思ったら、どうぞ確認してみてください。


以前に投稿した、第一部の用語解説はこちら、第二部はこちらになっていますが、これらをシンプルにして第三部まで入れたものが、以下から始まる用語解説になります。


気づいたことがあれば、他の用語も順次追加していく予定です。



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・・と、その前に・・!


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サポートいただけますので、ぜひ活動を支えていただけたら嬉しい限りです!!


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それでは用語解説、いってみましょう!



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【科学的方法】3ページ~


「科学的方法」という言葉は、一見簡単な用語に思えて、実はものすごく深い意味を持っている大切な概念です。この言葉の認識が狂っているために、今の社会はこんなに大惨事に陥っています。もはや、ウィキペディアのページやネット辞書なんかでは、この用語の持つ深みと重みを割愛し、うすめた概念へとすり替えさせながら、コアにある意味を変質させているような傾向があります。そのため、「科学的方法」の基本概念を理解する参考文献としては、以下の素敵な学術文献(PDF)と、すばらしく分かりやすいHPをご紹介させていただきます。


科学的方法とは(生物学・PDF)

科学的方法(教養と学問HP)



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【構成概念】3, 32, 34ページ


理論上にのみ存在し、 現実には直に観測することのできない仮説上の実体のことです。構成概念は、日本では心理学用語として使われることが多いですが、科学の分野でいう構成概念は、研究者によって人為的に構築された概念のことを指します。この論文の文脈でも「実体のない構成概念、架空の構成概念、コンピューター上の構成概念・・」などと使われています。科学哲学の分野でも議論されるテーマで、第一部で出てきたカール・ポパーの「反証可能性」に関わるような内容を深く掘り下げていくと、構成概念の考え方にも触れるようになるかと思います。


※この分野は情報が少ないので、基本の構成概念の意味を理解するのに、意外とこの動画が分かりやすいです。



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【インビトロ(“試験管内”)での分子反応】3ページ


まさしくこれが、PCRのベースにあるものです。PCRでは、試験管内(インビトロ/in vitro)での分子反応を利用して、DNAの選択した領域を増幅することになります。具体的には、「マイクロチューブ」と呼ばれる試験管のような容器の中に、「PCR 反応液」を入れて、マシーンにセットすることになります。



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【鋳型(いがた)4ページ~


PCRを行う上で欠かせない材料で、複製のお手本となる「増やしたい領域」が含まれているDNAです。反応チューブの中に、「鋳型となる材料」を入れて、PCR装置にセットすることになります。

PCRでは、増幅の元となるDNA断片が鋳型となり、RT-PCRにおいては逆転写反応(相補的DNA合成)の元となるRNAが鋳型となります。


※鋳型は「テンプレート」と言われることもありますが、日本の学術文献では「鋳型」と表現されることが圧倒的に多いので、今回は「鋳型」に統一しました。日本語のスラングの「テンプレート/テンプレ」とは意味が違うので、誤解なきよう^^;実際の材料のことを指しています。



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【ゲノム】4ページ~


ある生物がもつ全遺伝情報のこと。具体的には、全塩基配列情報のことを指しています。ゲノム(genome)は、遺伝子の「gene」と、全体・総体を表す「-ome」が組み合わさった造語です。



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【系統樹】4ページ~


遺伝子配列をもとにして、生物の進化の道筋を「図」に描いたもの。基本的に、生物の進化の道筋のことを「系統」と言い、その道筋を示した図が「系統樹」となります。幹や枝を持つ樹木なような形状で描かれることが多いので「系統樹」と呼ばれ、生物同士の類縁関係や遺伝子同士の類縁関係を示するのに使われます。これもまた構成概念と言えます。




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【ポリメラーゼ連鎖反応】4ページ


PCRのことです。「ポリメラーゼ・チェイン・リアクション」を略して、PCRと読んでいます。名前の通り、「DNA ポリメラーゼという酵素を用いて、連鎖反応的にDNA を増幅する」という方法です。

そもそも「病気の診断」や「ウイルスの有無の判定」に使うような用途のものではなく、自分の望んだ特定のDNA断片の領域のみを選択的に増幅させることができるという技術です。


5分で分かる!PCR法の手順(解説+動画)

PCR法の基本と実際(総説論文)



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【SARS-CoV-2】4ページ~


偽コロナ病を引き起こすと言われる「ウイルス名」です。日本政府・関連機関・各メディアでは、これを「新型コロナウイルス」と呼んでいます。新型コロナウイルスの正式名が、「SARS-CoV-2」です。


※このウイルス名「SARS-CoV-2」を正式に直訳すると、「重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(2型)」または「SARSコロナウイルス2」となり、その通りに表記している論文も多々ありますが、日本政府や国立感染症研究所、あらゆるメディアにおいて「新型コロナウイルス」の方を定着させており、現在ではそちらの呼称を採用する論文が圧倒的多数となっています。



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【COVID-19】6ページ~


偽ウイルスが原因となって引き起こされる「疾患名」です。日本政府と関連機関・各メディアでは、これを「新型コロナウイルス感染症」と呼んでいます。WHOが、存在しない「SARS-CoV-2」というウイルスによって引き起こされる疾患を想定して「COVID-19」と命名しました。これは「Coronavirus disease 2019」を略した形になっています。



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【アコライト】6ページ


キリスト教の聖餐式で、司祭の補助を務める重要な奉仕職のことです(ご参考ページはこちら)。

転じて、「権威に付き従う者」という意味にも派生している言葉です。



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【遠心分離】6ページ~


遠心分離には、大きく分けて「密度勾配遠心法」と「分画遠心法」が存在します。詳しくは、こちらの動画で学べます。


※10ページに出てくる「分画超遠心法(differential ultracentrifugation)」ですが、ウェブ上で自動翻訳機にかかると、AI独特の造語である「差動遠心分離」という用語になって出てきてしまいます。ブログ等でも何度が注意喚起していますが、AIが作った造語を解説しているアフィリエイト目的のデタラメなサイトや、機械翻訳グレードの日本語を表示させているグローバル企業の製品情報ページなどがありますので、ご注意ください。




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【カール・ポパー】16ページ


注釈(41)の文章は、カール・ポパーの著書から引用されたものですが、こちらは日本でも『開かれた社会とその敵』というタイトルで翻訳本が出版されています。1980年に未来社からの出版されたバージョンがこちら、また2023年に岩波書店から出版されたのがこちらです。



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【クロード・ベルナール】16ページ


クロード・ベルナールの引用文は、注釈(44)の通りですが、この書籍は日本でも『実験医学序説』として翻訳版が出版されています。岩波書店 (1970年)のバージョンはこちら、創元社(1952年)のバージョンはこちらです。



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【侵襲的】18ページ~


侵襲(しんしゅう)とは、生体を傷つけるなどして、身体に負担を与えることを意味します。例えば、メスを使って切除したり、身体の一部を切り開いて器具や何かをを挿入するなどの実験方法が行われる時、「侵襲的」であると表現されます。



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【低濃度の亜ヒ酸】18ページ~


亜ヒ酸やヒ酸と聞いたら、「ヒ素」をイメージしていただくと早いです。ヒ素は、私たちの身の周りでは、除草剤、殺虫剤、殺鼠剤、農薬、白アリ駆除剤、木材保護剤(防腐剤)などの原料として使われているのが特に有名で、シックハウス症候群や化学物質過敏症の諸悪の根源としても悪名高いものですね。そんなヒ素は、昔から現代に至るまで、医薬品にも使われています。

そして、論文中に出てきた「亜ヒ酸」は、「三酸化二ヒ素」とも呼ばれる無機ヒ素化合物です。厳密に言えば、三酸化二ヒ素〔As₂O₃〕が水に溶けたときに生成する物質が、亜ヒ酸〔As(OH)₃、または、H₃AsO₃〕ということになります。

ここでは、そのようなヒ素化合物である「亜ヒ酸」を低濃度で動物に注入することで、肉腫(悪性腫瘍)が誘発されることについて書かれています。


※低濃度であることを意味して「希~」と呼ばれることが多いですが(例:希硝酸、希ヒ酸、希塩酸、)、亜ヒ酸に関しては「希~」ではなく「低濃度亜ヒ酸」と記述されるのが文献では一般的なので、こちらを採用しています。




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【科学と呼ばれているのは何なのか?】21ページ


A・F・チャルマーズの著書『科学と呼ばれているのは何なのか?』は、日本でも翻訳版が出版されていて、こちらから購入できます。



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【帰納主義】21ページ


「前提が真であるからといって、結論が真であるとは限らない」という命題のもと、複数の事例を分析するなどして、そこに普遍的な法則性を見つけようとしていく論理的思考や論理的推論のことを「帰納法」と呼びます。このようにして聞くと、論理的で理にかなっているように思えますが、こうした帰納のエッセンスを巧みに悪用して、正しさを装い、大衆を説き伏せることも可能です。まさに、何かを履き違えた帰納主義者が、ウイルス学や医学の中でスタンダードになり、はびこってしまっているというわけです。

・面白く説明してくれていたサイト

・用語解説が分かりやすいサイト



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【緩衝液(かんしょうえき)21, 56ページ


緩衝液は「PCR反応液」を構成する材料の一つとして、マイクロチューブの中に添加される溶液です。緩衝液は、バッファーとも呼ばれ、「DNAを保護する」という目的で添加されてます。緩衝液に関しても、中身が調製済みのものが販売されているので、研究者はそれを購入して使用するだけです。




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【ネガティブコントロール22ページ~

【ポジティブコントロール23ページ~


まず、「コントロール」とは、科学実験における重要な概念のひとつです。無秩序で意味のない実験にならないよう、比較できる対照を設け、さらにそこに適切な条件付けをすることによって、実験を正しく検証できるようになります。このような科学実験における概念を「コントロール」と言いますが、実施される対照実験の中で定められる比較対象のことを指して「コントロール」とも言いますし、細かい条件の項目のことを指して「コントロール」と言うこともあります。ネガコン・ポジコンについては、こちらの動画が簡潔で分かりやすいです。


また、コントロールや対照実験については、以前私のブログのこちらの記事も書きましたが、先日新しくこちらにも関連記事を書きました。




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【パイプライン】22ページ~


あるコンピューター作業や、ある研究プロコトルを実行する際に、全体の工程の中にある複数の処理工程をつなげて、一連の処理として実行しやすくさせたものを「パイプライン」と呼んだりします。各ステップを次々に実行(あるいはまとめて実行)できるようにした処理技術や方式のことを指す際に、「パイプライン」と呼び、コンピューター用語として使われるのが一般的です。


次世代シーケンシングの解析パイプラインでは、あるステップの中で使用されたソフトの「出力結果」が、また次のステップで使うソフトの「入力ファイル」となっていき、「一連の繋がった流れ」として解析処理されることになります。ほぼ半自動型のデータパイプラインと言った感じで、研究者はコンピューターが自動でやってくれるのを待ちながら過ごしたり、見て過ごしたりします。


パイプライン処理(ウィキペディア)



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【コンセンサス配列】23ページ


コンセンサス配列(ウィキペディア)



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【校正】23ページ~


一般的に使われる「文章の校正」の意味ではなくて、計測機器やコンピューターの校正を意味します。ここでは、コンピューターから得られた結果を確認して、エラーや偏りを正す処理を行うことを指しています。校正処理の工程は「キャリブレーション」とも言われます。校正では、具体的にどんなことをやっているのか?という例としては、以下の論文中の44ページあたりをご覧ください。




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【リード】23ページ~


次世代シーケンシングで得られる一本一本の配列。短いDNA断片の「推定配列」となっています。




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【アセンブリ】23ページ~

【アセンブル】22ページ~


アセンブリとは、「組み立て」や「構築」という意味があり、次世代シーケンシングにおいて、コンピューターのソフトウェアを使って、部品となるデータを組み立てる作業を指します。組み立てると言っても、次世代シーケンシングでは、DNAをたくさんの短い断片(=リード)に分割した上で、それを元に再び組み立てるので、つまり「バラしたものを再構築する」という作業になります。本に例えると、一旦ページをビリビリに破いてから、それを復元するという、アセンブリはそんな風に例えられることもあります。ともあれ、短い断片である「リード」を並び替えて繋ぎ合わせ、コンピューターに再構築してもらったものが「元のゲノム配列だ」という解釈になっています。こうして、リードを部品にして、元々の長い塩基配列に復元したもの(=コンティグ)求める作業のことを「アセンブリ」と言います。また、アセンブリの作業を行うことを「アセンブルする」と表現します。




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【インシリコ】23ページ~


本文の注釈にもかいてありますが、「コンピューター内」で、または「コンピューター上で」の意味。

コンピューターソフトウェア、または、コンピューターを用いたシミュレーションを通して行われたり、作成されるものを意味します。



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【接種材料】25ページ


想像上のウイルスが含まれていると主張する「感染材料」を元に、そこにさらに添加剤を加えるなどして調製して作った材料のことを「接種材料」と言います。この接種材料を、サルなどの実験動物に対して、自然界では絶対にあり得ない不自然なルートを介して注入したのち、経過を観察していきます。(しかも、サルを薬物で失神させた状態で行います)


日本でもカニクイザルを用いた、ウイルス感染の動物実験が行われています。参考までに「感染材料」から「接種材料」を作る流れが分かる論文はこちらです。



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【ウイルス排出】26ページ


偽パンデミックで有名になった、いわゆる「シェディング」と混同しないよう要注意。ワクチンの「シェディング」の概念のベースになっている理論のことです。虚偽のメカニズムを表したもので、この架空の概念を詳しく説明した内容は、ウィキペディアの「ウイルス排出」のページでご覧になれます。この「ウイルス排出」という理論が発展したものが、巷で騒がれた「シェディング」というものになります。この「シェディング」の方は、「ワクチン排出(ワクチン・シェディング)」というものになります。こちらに関しては、Dr.サム・ベイリーによる解説ビデオも、ぜひご覧ください!


ウイルス排出とは(ウィキペディア)

ワクチン排出(=シェディング)の翻訳ビデオ



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【ヌクレオカプシドタンパク質】26ページ


存在しない新型コロナウイルスの“遺伝子”部分を包む殻が、そのように呼ばれています。ヌクレオカプシドタンパク質は、(存在しない)コロナウイルスで最も豊富なタンパク質なのだそう。また、サイズが大きくて判別しやすい構造のため、多くのコロナウイルス抗原検査では、このヌクレオカプシドタンパク質を検出するように設計されています。(←コロナウイルスが存在していないため、こうやって代わりに検出可能なタンパク質を「コロナウイルスを包む殻」だということに設定して、検査に利用しているということです)

こうした見つかりやすさに加えて、免疫原性( ヒトや動物の体内で免疫応答を引き起こす能力 )の高さからも、存在しないコロナウイルスの診断ツールとして、このタンパク質を利用する研究が業界では進められていると言われています。



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【抗体の陽転化】26ページ


「抗体陽転」、または「セロコンバージョン」と呼ばれることも多いです。簡単に言うと、「抗原が消えて、抗体が出現すること」です。つまり、“検査”において「抗原」が陰性になり、「抗体」の方が陽性になることを、「抗体陽転」や「抗体の陽転化」という風に言われます。

「セロコンバージョン」の方は、これと同意義の英語をそのままカタカナ読みしたもので、「血清(sero)の転換(conversion)が起こる」というという意味から、そのように呼ばれます。


しかし、この論文では、そのような“抗体”と名付けられたタンパク質が、「ウイルス由来であることが何も証明されていない」という明らかな事実を指摘してくれています。

ウイルス由来でも何でもない、何の証明もされていない、ただ勝手に主張しているタンパク質を、「検査で検出しました」と言っているからといって、だから何なんだ、という話です。



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【スワブ】26ページ


綿棒などを使って、粘膜や分泌物を採取した臨床検体のこと。特に、綿棒状のもので採取された体液は、「ぬぐい液」と呼ばれます。ぬぐい液のように「検体そのもの」を指すこともあれば、検体の採取に使われる道具やキット全体のことを指して「スワブ」と言うこともあります。キットであれば、保管や輸送にも最適とされる「培地入り」の製品もあります。




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【コンソリデーション】26ページ


胸部CT(肺のCT)検査の所見の表現として使われる用語です。コンソリデーションについて詳しく知るには、こちらのサイトがおすすめです。



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【IHC、FCM、IF、IPなどのアプリケーション】27ページ


その抗体が使用可能とされている実験用途のことを「アプリケーション/適用」と言い、メーカーによって保証されている適用(使っていい用途)がそれぞれ異なります。「IHC」は免疫組織染色法、「FCM」はフローサイトメトリー、「IF」は免疫細胞染色/免疫蛍光染色、「IP」は免疫沈降の略称で、どれも抗体の実験用途を表しています。




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【核タンパク質をコードする】27ページ


タンパク質を「コードする」とは、特定のタンパク質を作るための情報を持つという意味です。あるタンパク質を作り出すための遺伝子の塩基配列(=コード)を持っていることを、「タンパク質をコードする」という風に表現します。また、「核タンパク質」とは、核酸(DNA・RNA)と結合した状態のタンパク質のことです。

論文中に紹介されている話を噛み砕くと・・

「SARSコロナウイルスヌクレオカプシドタンパク質(Hisタグ)製品をウサギに注射したことで現れた抗体が、ウイルスの証拠である」という主張に対して、『そのヌクレオカプシドタンパク質は、“SARSコロナウイルス(分離株:Tor2)核タンパク質をコードするDNA配列”から作り出されたものです』と指摘しています。

つまり、「存在しない架空の新型コロナウイルスの“遺伝子”部分を包む殻であるヌクレオカプシドタンパク質は、存在しない架空の“SARSコロナウイルス核タンパク質を作るための、塩基配列の情報を持っていると主張されているDNA配列”から作り出されたものでしたよ」ということ。

もう何だかワケが分からないっ!‥となるのも当然ですが、こうやって「架空のウイルス物語」は、非常に事細かく設定されていて、架空のウイルスの「構成物」だというタンパク質やら、架空の「ウイルス核タンパク質」をコードするだとかいうDNA配列やら、物語がやたら詳しく描写されています。そして、架空のものをまた別の架空のもので裏付けているフリをしているというわけです。

このような諸々を、「タンパク質」という実在するモノの存在を利用して、いろいろやっているわけです。



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【ワクチン候補】27ページ


ワクチンの候補となり得るものです。動物実験や、治験などの臨床試験を経て、その候補が絞られていきます。流れとしては、まず「ワクチン候補」となる“候補物質”を探索する段階があり、その次に、臨床前段階として動物実験や培養細胞を使った実験が行われ、その後、実際に人間での臨床試験が行われることにより「ワクチン候補」が絞られ、選ばれたワクチンが審議されて承認される流れになります。





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【ファン・ウーらによる「デウス・エクス・マキナ」】30ページ


「デウス・エクス・マキナ」は、ウィキペディアにも載っている通り、ご存知の方は知っている概念と言えそうなので、そのまま掲載してみました。とはいえ多角的な捉え方があるので、日本人にとってはちょっと分かりにくいかもしれないですね。ここでは演劇用語としての意味を参照していただくとイメージがつくかと思います。(もし私が、このタイトルを短い日本語に変換するなら、「ファン・ウーらによる、お約束の出来レース」あるいは、「ファン・ウーらによる、マッチポンプ劇場」あたりかなと思います。ご参考ください。)



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【急性熱性呼吸器疾患】31ページ


急性の発熱を伴う呼吸器疾患です。この疾患名は、ネット検索等ではほぼ出てきませんが、ウイルス学系の学術文献などにたまに出てきます。



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【気管支肺胞洗浄液(BALF)】32ページ


気管支内に生理食塩水を注人し、肺胞や末梢気道を洗浄した上で、それを回収した液のことです(参考資料はこちら)。これを回収後に、この液に含まれる細胞成分や液性成分を解析していくというわけです。


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【スピンカラムを用いた遠心分離】32ページ


スピンカラムとは、DNA/RNAの抽出に用いるこういう器具のことです。

ここでは、 キアゲン(Qiagen)社製の「RNeasy Plus Universal ミニキット」を使ったとのこと。このキットのプロトコルの日本語版は、こちらからダウンロードできます。

上記のプロコトルは素人には分かりにくいので、東京薬科大学 PCR 検査センターの、スピンカラムを用いた「新型コロナウイルス検出プロトコール」のリンクも、参考までに添付しておきます。



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【リボソーム】32ページ


生物の細胞内に存在している構造物のこと。リボソームは、メッセンジャーRNA(mRNA)を鋳型としてタンパク質を合成する働きがあり、一個の細胞には、平均で数百万個のリボソームが存在すると言われています。細胞内にあるリボソームは、タンパク質とRNA分子からできている複合体で、生体内で最も大量に存在するRNAが、リボソームであると言われています。



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【リボソームRNA(rRNA)32ページ


リボソームを構成しているRNAのことです。リボソームの重量のうち、60%がRNAで占められていると言われています。このリボソームRNA(rRNA)の配列情報が、分離されたと主張されるウイルスの同定、検出、解析などに活用(悪用)されるというわけです。



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【リボソームRNAの除去】32ページ


ヒトなどの真核生物では、全RNA(トータルRNA)のうち、80%以上が「リボソームRNA」であると言われています。そのため、サンプル中にウイルスがあるというのならば、そのウイルスの配列決定(解析)をする前の段階で、サンプル中に含まれている人体の構成物としてのリボソームRNAや、細菌のリボソームRNAを「除去」しておかないといけないわけです。そうでないと、ヒトや細菌の配列を検出しているだけなのに、ウイルスだと言って喜んでいる状態になってしまいます。そして、この論文では、まさにそのような状態に陥っていることが指摘されています(=既知のヒトRNA配列との一致度が高い/32ページ)。

具体的なプロセスとしては、「トータルRNAから、リボソームRNA除去するキット」などの製品が各社から販売されています。リボソームRNAの除去は、枯渇のプロセスとも呼ばれることがあります。




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【ライブラリー作製(調製)32ページ


未精製の試料であれ、なんのサンプルであれ、そのままの状態でいきなりシーケンスはできません。

いろいろ準備をして、次世代シーケンサーで解析できるような状態にする、というステップを踏む必要があります。実際の工程としては、まずサンプルDNAを短い断片に切断すること。次世代シーケンサーで解読できる長さへとDNAを断片化する必要があります。こうして切断された各DNA断片には、さらに「アダプター」と呼ばれる配列(←オリゴ)を付加することで、解析できる形になります。このような工程が、「ライブラリー調製」や「ライブラリー作製」と呼ばれます。ライブラリ調製(作製)の目的は、「アダプターが両端に付いた核酸断片を得ること」となっており、そのために製品会社から目的に合うキット類を購入することになります。シーケンサーで解析可能な状態になったサンプルは、「ライブラリー」と呼ばれるようになります。この「ライブラリー」を、シーケンサーというマシンに読み込ませることで、解析がスタートします。で、この後のステップとして、いよいよ断片化されたDNA の塩基配列情報(=リード)が出力されて・・という話になっていきます。


NGS超入門(PDF)

ライブラリ調製(動画)



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【 de novoアルゴリズムベースのアセンブリ 】32ページ


“de novo(デノボ)”は、ラテン語で「新たに」という意味。ゲノム配列が未知の生物種に対して、参照配列が存在していない状態でも、ゲノム配列を決定しようとする際に利用される方法がこれです。

※未知のゲノムの解読を行う「de novo」に対して、既知のゲノ ム配列にリードを重ね合わせて配列決定するやり方は、「マッピング(orアラインメント)」と呼ばれます。




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【仮想上のオーバラップした配列】32ページ


複数の配列が重なり合って共有する領域のことを「オーバーラップ」と言います。こちらのPDFの14ページにある図②のイメージです。



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【偏性細胞内寄生体】33ページ


ほかの生物の細胞内でのみ増殖可能な存在で、それ自身が単独では増殖できない微生物のことを指します。



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【配列アラインメント】33ページ


DNAやRNA、またはタンパク質配列において、2つ以上の配列を特定の順序で配置して、それらの間の類似した領域を識別するプロセスです。配列を要素ごとに対応づけて、配列間の類似度を計算します。配列を比較する際には、配列間の「一致/マッチ」、「不一致/ミスマッチ」、「ギャップ(進化上の置換や欠損が原因と言われる)」などのポイントを元に計算していきます。

このような作業を通して、比較に用いた架空のウイルスの配列との相同性(類似度)が高ければ、「そのウイルスとの類縁度も高い」などと考えられてしまいます。



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【リファレンスゲノム(reference genome)33ページ


ある生物種を代表する基準となるゲノム配列のこと。現在、ウイルス、バクテリア、菌類、植物、動物の複数の種に対するリファレンスゲノムが公開されている。リファレンスゲノムは、新しいゲノムをアセンブルする際のガイドとして利用される。


〈引用〉イルミナの用語解説 「リファレンスゲノムは、新しいシーケンスリードがアライメントされ比較される足場として機能する、完全にシーケンスされ組み立てられたゲノム」


リファレンスゲノム(ウィキペディア)



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【アクセッション番号】34ページ


データベース上に登録された塩基配列データに対して発行される番号のこと。それぞれの配列を区別するために割り振られる固有の番号です。




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【縮重プライマー】34ページ


縮重(しゅくじゅう)プライマーと読みます。未知の遺伝子に対して、その配列を推定して増幅する場合に用いるPCRプライマーのことです。ここで使われた縮重プライマーの設計方法というのが、まさに「架空のウイルス配列A」と「架空のウイルス配列B」をもとに設計したものでした。架空のものを材料に、架空のプライマーを設計し、架空の産物を生み出して、証拠だと主張しているということです。



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【マルチプルアラインメント34ページ


配列のアラインメントをする際に、複数の配列の類似する部分を縦に揃えて並べ合わせる操作のことで、3本以上になるとマルチプルアラインメントと呼ぶ。




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【メタゲノム】34ページ~

【メタゲノムシーケンス】34ページ~


ある群集の遺伝情報の総体のことを「メタゲノム」と言います。何らかの細菌群集、何らかの微生物群集などの「総体」を指すわけですが、つまり、いろいろ一緒くたになっている「環境試料」(71ページ参照)のゲノムのことです。たとえば、土壌や水中という環境からのメタゲノムだったり、未精製の組織という生体環境からメタゲノムだったりと、ザックリとしています。


そんなメタゲノムを解析する「メタゲノム解析」とは、ある環境中の群集からDNAを丸ごと採取して(=環境DNA、環境試料)、それらのゲノムをまとめて解読するという手法になっています。


こうして丸ごと解析するからこそ、フィルタリング(=不要なものと必要なものとを選別する作業)やスクリーニング(=条件に合わせたふるいわけ)が大前提になってくるわけですが、そもそも世界中で誰一人として一度も分離も精製もしていないものを、どうやってその「メタ」から区別するんですか?という真っ当な問いかけが71ページでされています。


環境中のゲノムを網羅的に解読するというのが「メタゲノム解析」や「メタトランスクリプトーム解析/31ページ」の特徴で、ウイルス学においては、分離や精製の工程を踏むことなく「未培養のウイルスゲノムも大量に獲得できます」などとうたわれています。




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【参照配列(reference sequence)34, 48ページ


既知の配列のことで、リファレンス配列とも言う。配列を解析する際に「リファレンス」=「参照の基準」となるべき配列データベースのことを指します。



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【シーケンス深度】34ページ


次世代シーケンシングにおいて、ゲノム中のヌクレオチドが読み取られた「回数」のこと。




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【データバンク】35, 72ページ


全世界で解読された塩基配列情報を、査定し受入れ、それをデータベース上に蓄積して公開・共有する事業を行う機関。またはそのデータベースそのものを指します。具体的な機関としては、この論文でも述べられていた米国の「GenBank(ジェンバンク)」がそれにあたるほか、日本にもDDBJがあります。




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【最初に考案されたde novoゲノム】35ページ


リファレンス配列が存在せず、ゲノム配列が未知の生物種に対しても、なぜか新しくゲノムを構築できてしまうという、コンピューターのシミュレーションを使用した仮想上のゲノム。

次世代シーケンサーを用いれば、コンピューター上で取得した配列情報を用いて新規ゲノム構築(=de novo アセンブル)を行えるという概念になっています。


こうして構築された架空のゲノムが、世界中のウイルス学者が二次的に利用・参照する際の基準となってしまいます。


また同時にこれは、ウイルス学というすでに作り上げた構成概念上で、世界中の研究者が参加型でその構成概念の強化と肉付けに携わっていけるという、信じた研究者を巻き込んでいけるシステムとなっています。仮想のものを実際にやっていると錯覚してしまう、参加型のソフトウェアが次々と開発され、すでに実用化されているわけです。




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【キロベース(kb)35ページ


核酸における塩基対の数をもとにした長さの単位です。「ベース(base)」は「塩基」という意味。コロナウイルスのゲノムサイズは、約30キロベース (kb)のRNAで構成されていると言われており、RNAウイルスの中では最大級という設定になっています。



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【ウェルカム・サンガー研究所】35ページ


ヒトの健康と、疾患の遺伝学の世界的理解を促進するゲノム科学研究拠点。

研究プログラムは、がんゲノミクス、単一細胞ヒト遺伝学、集団ヒト遺伝学、種の進化など。


ウェルカム・サンガー研究所(英語版ウィキペディア)



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【オックスフォード・ナノポア・テクノロジーズ】35ページ


オックスフォード・ナノポア・テクノロジーズ社が提供するシーケンス解析技術。解析時に使用されるセンサーチップ上にある膜に「ナノポア」と呼ばれるナノサイズの穴が埋め込まれていて、そこをDNA分子が通り抜けるときに生じる電流の変化によって、塩基配列を解析できるというもの。こちらのタイプは、次世代シーケンサーの中でも、第四世代と呼ばれるシーケンサーです。




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【mock感染】35ページ


「モック感染」と読み、通常アルファベットでそのまま「mock」と表記されます。mockには、「感染していない」または「ニセの」といった意味があり、ネガティブコントロールに近いものの、それとはまた別バージョンのタイプとして設定される実験グループです。非常に情報が少なく、日本で発表されている論文で「mock感染」を用いた実験を見てみても、どのような詳細で設定しているのか?という肝心な情報が、ほぼ記述されていませんでした。海外の論文でもそんな感じだというインタビュー動画を見たことがあったのですが、この論文でもDr.ベイリーがそのように言っていますね(19ページ参照)。実験のデザインとして、「ちゃんと比較していますよ」という主張のために設定されるものの、根本的なところを履き違えているため、コントロールになっていません。


※詳細が曖昧なまま「mock感染」や「mockコントロール」を設定して記述している、または一つ以上の変数を変えていると思われる日本の論文の一例は以下です。




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【近交系の機能障害のある新生仔】38ページ


新生仔(しんせいじ)とは、 ラットやマウスの赤ちゃんのことを意味します。動物実験のコントロールと、近交系のタイプについては、詳しくは以下の参考資料を添付させていただきます。




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【ホモジナイズ】38ページ


サンプル中には、粒子の大きさが異なる様々な物質が含まれているので、それらを細かく砕いて乳剤にする工程です。どのような方法でホモジナイズするかは、指定されたプロトコルに従います。ここでは、「腸内サンプルのホモジナイズ→遠心分離→濾過→ウイルスRNA抽出キットの使用」という流れが書かれていましたが、ホモジナイズ後に遠心分離にかけることで、サンプル中に含まれていた様々なヒト由来の細胞物質などを「あらかじめ分離していますよ」という理屈になっています。



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【動物由来感染症】39, 62ページ


動物からヒトに感染する(という偽の設定の)病気をひとくくりにして「動物由来感染症(ズーノーシス)」と呼んでいます。昔から言われていた「人獣共通感染症」も同じ意味で、こちらの名称の方が歴史は古いかと思いますが、近年の日本政府・都道府県・保健所・その他関連機関では「動物由来感染症」の呼称で統一して情報発信しているので、ここではそれを採用しました。




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【コロナウイルスの鋳型の分岐】40ページ


イメージ上の各コロナウイルスは、いちばん最初のイメージ上のウイルスの配列を「鋳型」とし、そこから分岐してきた歴史があります。系統樹で見ると、分岐点(ノード/節)を経て、枝(ブランチ)へと派生していく過程があるのですが、コンピューターの配列をもとにしたこれらの基本概念を理解するには、以下が参考になります。




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【鶏伝染性気管支炎】40ページ


コロナウイルス科のウイルスによる感染症だと設定されている鶏の病気で、鶏が呼吸器症状や産卵障害、腎炎など起こすと言われています。詳しくは、農研機構の「鶏伝染性気管支炎」のページをご参照ください。



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【相補的DNA】41ページ


逆転写酵素を用いて、mRNA から得られた合成の二本鎖 DNAのこと。「相補的」を意味する「complementary」 の頭文字をとって、「cDNA」 と省略されることも多いです。

※「相補的」の意味

DNA分子は、2本が螺旋状になって塩基の部分で結合しているモデルとなっていて、AはTと、GはCと、それぞれ対になります(=塩基対)。こうして塩基対の組み合わせは決まっているので、片方の鎖の塩基配列が分かると、もう片方の鎖の塩基配列も自動的に分かることになり、このような感じで対合する2本の核酸の配列が厳密に対応することを「相補的」であると言います。



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【ゲノムの3’末端(さんダッシュまったん)41ページ


PCRでは、相補鎖が合成されていく(伸長されていく)方向性が決まっています。それが、5’(ごダッシュ)方向に向かうか?、それとも3’(さんダッシュ)方向に向かうか?という方向性です。もう少し知りたい方は、こちらのPDF(特に10ページ前後)をご覧いただくとよいと思います。

また5’や3’というのは、原子に付けられた番号です。基礎から知りたい方はこの動画が分かりやすいです。



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【ボーデット株】41ページ


日本で「ボーデット株」のことについて詳しく書かれいる資料は少ないですが、以下の特許資料には、「ボーデット株は、元々ボーデットおよびハドソンによって分離され、ニワトリ胚において数百回継代された。ニワトリ胚またはニワトリ卵に適応した株である」という内容が書かれています(41ページ目[0123])。




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【発育鶏卵】42ページ


いわゆる「鶏の有精卵」です。「ボーデット株を11日齢の発育鶏卵内で増殖させた」とありますので、産卵後11日のニワトリさんの有精卵にウイルス株と称するものを注入して、それを生きた細胞の供給源として増殖させたということです。参考までに、発育鶏卵を使ったインフルワクチンの製造方法をリンクします。



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【ベルケフェルト細菌濾過器】42ページ


ドイツのハノーバーのベルケフェルト鉱山の珪藻土を主成分にした素焼きの磁器製の細菌濾過器のこと。



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【2019年新型コロナウイルス】43ページ


新型コロナウイルスである「COVID-19」は、正式名称が確定する前は、当初「2019-nCoV」と呼ばれていました。日本語では、「2019 年新型コロナウイルス」でした。



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【汚染】46ページ


通称「コンタミ」。



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【24ウェル中、1ウェルだけの細胞変性効果】46ページ


細胞培養に使用するプレートを「ウェルプレート」と呼びます。ここで使用されたのは、液を入れる部分が24に分かれている、このようなプレートです。一つ一つを「ウェル」と数えますが、この24ウェルのうち、たった1ウェルしか細胞変性効果が見られなかったということです。



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【 [1] でリボソームRNAの除去を行い‥】49ページ


[1]で‥というのは、この引用文にあたる数学者が発表した論文「ウイルス学における配列データの構造解析-表と図」の中に書かれている[1]のことで、ファン・ウーらによる論文「中国でのヒト呼吸器疾患に関連する新型コロナウイルス」のことを指しています。つまり、「ファン・ウーらが発表した論文には、リボソームRNAの除去(=ヒトや細菌の配列にあたるものを除去しておく作業)をしたと書かれているけれど、実際に私が同じことをやってみたらヒトの配列が出てきましたよ!これは明らかにおかしいです」と、数学者の方が指摘しているというわけです。ここで挙がった配列データベースのページは以下になります。


・実際にアセンブリしたら出てきた:ヒト由来のホモ・サピエンスRNA配列



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【カバレッジ】49. 58ページ


カバレッジとは、配列の解析時に同じところを何回重ねて読んだかという指標で、詳しくは難しいのでこちらのページこちらのPDFをご参照ください。カバレッジは、得られたデータの信頼性を考慮する上での目安となります。



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【MIQE (マイキー) ガイドライン】50ページ


スティーブン・バスティン教授の「MIQEガイドライン:定量的リアルタイムPCR実験の公表に必要な最低限の情報」の日本語版はこちらです(バイオテックカンパニー「ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社」の翻訳によるものです)。



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【ゴールドスタンダード】50ページ


ある疾患を診断しようとする際、その診断を「確定」するだけの必要な基準を満たしている検査方法や評価手段のことを、「ゴールドスタンダード」と呼びます。(日本語だと「至適基準」と言いますが、「ゴールドスタンダード」と呼ばれる方が一般的になっています)

ゴールドスタンダードは、診断の決め手になるものだからこそ、精度が高いものとして認められたものでなくてはなりません。また、新しい検査法が開発された時にも、それを評価するために、「ゴールドスタンダードとの比較」の必要性が問われることになります。つまり、今回のPCR検査が巷に出てきた際には、いきなり実用化するのはご法度で、まずはこの新たな手法を、ゴールドスタンダードとなる既存の基準や評価方法と比較しないことには妥当性が全く検証できないというわけでした。で、ゴールドスタンダードがないなら、臨床での新たな判定の方法を検討しなければならないわけですが、それも行われませんでした。本当に何もしていない。


・ゴールドスタンダードの考え方について参考になる文献はこちら



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【片利共生】55ページ


共生における一つの形態を表現する言葉です。共生関係のうち、一方が共生によって利益を得るものの、もう片方にとっては特に利害が発生しない関係性のことです。

片利共生には、主に3つのタイプがあると言われていて、①移動するために他の動物にくっついていく「便乗」タイプ(例:イノシシにくっついていくダニ等)」、②他の生物を住み処として生活する「着生」タイプ(例:木のウロに住む鳥さん、木から生えるラン科の植物等)、③他の生物の死骸などを有効利用する「変態共生」タイプ(例:巻貝の殻を利用するヤドカリ等)があります。



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【ハイピュア ウイルスRNAキット】55ページ


日本版HPにも、同様の商品ページがあります↓



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【最終産物】56ページ


PCRの操作を行って、最終的に得られたものを「最終産物」と呼んだりします。





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【小山狗の投稿文】57ページ


「リトル・マウン・テンドッグ、小山狗」というペンネームは、WeChatのアカウント名です。この件について日本語で詳しく取り上げているのは、特に以下です。




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【次世代シーケンシング】57ページ


次世代シーケンシングは、「ネクスト・ジェネレーション・シーケンシング=略してNGS)のことです。なにが「次世代」なのか?というと、以前に普及していたバージョン(第一世代にあたるサンガーシーケンス)と比較して、新しい解析方法のシーケンサーを使用するということで、このような呼び名がついています。また、次世代シーケンサーの中にも、さらに第二世代・第三世代・第四世代とタイプ別に分類されていて、各世代ごとに色々な機種が発売されており、それぞれ特徴がありますが、基本的に次世代シーケンシングでは、配列決定の際に「電気泳動」を必要としません(第一世代のシーケンサーでは、解析の際に「電気泳動」まで行うのがセットでした)。次世代シーケンサーでの解析の流れは、①データ取得→②クオリティコントロール→③アセンブルorマッピング→④数値解析、が大まかなステップだと言われます。


次世代シーケンシングでは、複数のサンプルを同時に配列決定できるのが特徴となっています。なので、リトル・マウンテン・ドッグの投稿文の中にも「数十本の配列がある中で、あるサンプルにだけ、こんなんが出て‥!」という説明になっています。「このサンプルの配列だけに、SARSコロナウイルスが!」という興奮が描写されています。




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【系統樹の解析】58ページ


コンピューター上での系統樹の解析については、一例として以下の動画で確認できます。




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【進化の道筋】58ページ


進化の道筋、=「系統」となります。進化の道筋を描いたものが「系統樹」です。

なので、系統樹に関係する文献では「進化の道筋」という言葉がたくさん出てきます。



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【非特異的な呼吸器症状】59ページ


コロナウイルスにだけ特有の症状(=特異的な呼吸器症状)ではなく、他にいくらでも理由や原因が見つけられるような、咳・痰・息切れ・胸部不快感などを伴う呼吸器に関係するさまざまな症状のことを「非特異的な呼吸器症状」と表現します。



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【自己言及的なプロセス】59ページ


「自分の話の根拠は、自分由来のコレである」的な。物事を説明する際の論拠が、それ自身の言い分を拠り所にしているようなことを象徴して「自己言及」と言ったりします。自分のしっぽを飲み込むウロボロス(竜)が自己言及の象徴と言われます。詳しくは、以下をご参照ください。


自己言及(ウィキペディア)

自己言及のパラドックス(ウィキペディア)



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【研究所流出説】60ページ


恐ろしいウイルスが存在していることに真実味を持たせるサイドストーリー。この物語をメディアが煽ることで、一般大衆は「ウイルスは自然発生か?それとも研究所からの流出だったのか?」という部分を追いかけるのに夢中になるので、「そもそもウイルスが存在していない」という観点に辿り着けなくなり、真実をもみ消す効果が抜群でした。




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【社説】61ページ


新聞や雑誌などが、その社の責任において表明する意見や主張、論説。



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【モンタギュー・R・レヴァーソンのコメント】61ページ


このコメントは、1909年の新聞に掲載されたものです。実際の新聞のPDFはこちらに掲載されていました。ここには、日本軍の兵士が天然痘にかかったという嘘についても言及されています。ご興味のある方は、こちらにテキスト版が出力されるページもありますので、自動翻訳機をかませてみると全体像がつかめます。(自動翻訳には大量の間違いがあるのをご承知の上で、上手にご活用ください☆)



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【FCS/フーリン切断部位】63ページ


フーリンというのは、タンパク質分解酵素の一種のこと。フューリン」とも呼ばれる。

「フーリン切断部位」というのは、このタンパク質分解酵素によって、ウイルスのスパイクタンパク質が切断される部位を指す用語。日本語では「フーリン切断部位」と呼ばれるか、英語の「Furin Cleavage Site」を略して「FCS」と呼ばれる。


つまり、これは何の話なのか?と言うと「フーリンというタンパク質分解酵素がね、いまだかつて実在したことのない新型コロナウイルスのね、スパイクタンパク質のところをね、切断しちゃうというプロセスがあるんですよ~」という設定になっており、「・・で、この切断部位がね・・」という、えらー細かい妄想の話になってきます。


これを、どうやって発見しているか?というと、「フーリンによって切断されるために必要な配列」というのを見つけることで、「フーリン切断部位(FCS)がある」と言われるようになります。つまり、「この配列があるということは、ウイルスがヒトの細胞に感染しやすくする遺伝的特徴を持っているということだ!」という設定になり、「これだとヒト細胞内にウイルスが入りやすくなる!」とか言われ始めることになります。(新型コロナウイルス由来フーリン切断部位スクリーニングするキットなども販売されています)


で、このような「フーリン切断部位」が人工的に挿入されたのか?自然発生なのか?という2つの説でモメてる風の絵ずらが世界中で展開されているというわけです。




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【中間宿主の哺乳類を経由した組換え】63ページ


組換えが起こる設定としては、「2種類のウイルスが同じ動物の同じ細胞に感染した場合、それぞれが複製する際にゲノムの組換えが起こって、新たなウイルスを生ずる現象もあり得る・・」というストーリー設定になっているようです。




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【生物学的製剤】63ページ


生物を利用して作った薬剤のことで、ワクチン・抗毒素血清・血液製剤・インターフェロン製剤などが挙げられます。近年では、遺伝子組換え技術や細胞培養技術などを用いた「バイオ医薬品」と称されるものも増え、抗体医薬や遺伝子治療薬も含まれるようになってきています。




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【非営利調査報道団体:The Intercept】63ページ


The Intercept(ザ・インターセプト)は、エドワード・スノーデンによって公開されたNSAの機密情報を最初に曝露することをきっかけに、2014年に設立された調査報道機関です。「プライバシーと市民的自由のための活動家の声」というのを掲げ、政治・環境・公的資金による科学研究、民間・公共部門の腐敗など、さまざまな問題を暴露するスタンスで活動していました。立ち上げ時の資金提供者、システム構築をした親会社、非営利団体への独立の流れなどは、以下をご参照ください。




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【アイ・フェン医師『人物』のインタビュー】64ページ


日本でもこのニュースは話題に上り、インタビュー記事も拡散されています。以下の参考記事をリンクします。




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【ドライラボ】64ページ


一般的な「ドライラボ」の意味としては2種類あるので、こちらをご参照ください。ここでは、ラボにおいて実際の実証実験を行う代わりに、コンピューターでの模擬的なシミュレーションを行うこと(またはそれを行う設備)を、「ドライラボ」と言っています。



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【コロナ死と主張されたリー医師】64ページ


アイ医師と並んで、リー医師の記事も日本で拡散されました。日本の大手メディアの記事をリンクします。




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【ジュネーブ議定書と条約】66ページ




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【ラルフ・バリックの機能獲得研究】14,63,66ページ


この話題に関して、日本に流れた記事の一例を以下にリンクします。




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【ブラッドフォード・ヒルの判定基準】69ページ


日本語の文献では、「Hill(ヒル)の基準」と言われることが多いです。これは、イギリスの統計家であり疫学者だった、オースティン・ブラッドフォード・ヒル(1897-1991)が、1960年代に提唱したもので、もとは喫煙と肺がんの因果関係を判定するために、ヒルが 9 つの因果性の基準(強固性,一致性,特異性,時間性,生物学的用量関係,説得性,整合性,実験的証拠,類似性)を提唱したという経緯が1965年にありました。で、それが現在、疫学研究での因果関係を推定する上での判断基準として用いられたりします。偽コロナイベント以降は、令和6年版の医師国家試験出題基準として、この「Hill(ヒル)の基準」が新しくガイドラインにも加えられました。


Hillによる因果性の判定基準(厚生労働省PDF)



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【トランスジェニックマウス】69ページ


「外来遺伝子導入マウス」とも言われ、遺伝子改変マウスのカテゴリーの一つです。科学者らが、疾病を研究する際のツールとして利用されています。トランスジェニックマウスの概要と作製法は、こちらのPDFでご覧になれます。ここで言及されていた「ヒト化ACE2トランスジェニックマウス」は、SARS-CoV-2中和抗体を研究するのに利用され、これにより新型コロナウイルス感染症に対抗できるワクチンを開発するのだと謳われました。



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【還元主義者】70ページ


還元主義(ウィキペディア)

還元主義者(Weblio 辞書)



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【分子生物学】70ページ


生命の仕組みや生命現象を、分子レベルで解明・理解・説明することを目的とする学問とされています。しかし、その実際は、現実にあるリアルな生命現象に向き合うよりも、コンピューターモデルとして築かれた大量のデータとやりとりする学問となっている側面があります。

1953年に、ワトソンとクリックによって、遺伝物質であるDNAの分子構造が提唱されて以来、生物を分子レベルで解明していこうとする流れになったことから、「分子生物学」が生まれていった流れがありました。なので、昔からある生物学が、生物の形態や行動・進化や遺伝などを観察して法則性を見い出しながら生命の本質を探ろうとする学問だったのに対し、「分子生物学」ではゲノムの解明を介して遺伝情報を明らかにする学問となってきており、分子遺伝学といったジャンルを指すことが多くなっているようです。




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【bps(塩基対)】70ページ


DNAのゲノムサイズを表す単位として「bp/塩基対」が使われます。「bp」はベースペアと読み、「base pairs(ベース・ペアーズ)」を省略したものです。日本語では「bps」の複数形まで取っちゃって、「bp」と表記されることが多いです。



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【454ゲノムシーケンサーFLX】70ページ


454 ライフサイエンシズ 社が開発した「454 GS FLX」という機種名のシーケンサー。これは、世界初の次世代シーケンス技術として市場に登場してきたもので、2005年頃のことでした。

(454ライフサイエンシズ社は、その後ロシュ社に買収された経緯がありました。)




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【コンピューティングリソース】71ページ


コンピューターシステムが、計算やデータ処理を行うために必要とする、物理的または仮想的な資源のこと。コンピューターの性能を決定し、システムの効率と能力を左右するものです。




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【ウェットラボ】71ページ


コンピューターを用いて模擬的にシミュレーションを行う「ドライラボ(64ページ)」に対して、実際の実験をリアルに行うのが「ウェットラボ」です。




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【環境試料】71ページ


「環境試料(環境サンプル)」とは、環境中にある水分や土壌成分、また人体や動植物やその組織物、あらゆる微生物など、さまざまな環境中から採取されたもので、生物種が同定できない環境DNA の試料に由来したものを指します。環境試料中の環境DNAを、全部ひっくるめてシーケンスするのが、メタゲノム次世代シーケンシング(mNGS)です。




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【ARTIC】71ページ


まず、英国の研究者らを中心としたグループである「ARTIC Network」という組織があります。これは、ウェルカム・トラスト財団の支援によって運営されている組織です。この組織は、ウイルス関連のシステム開発を目標に掲げていて、ウイルスの配列決定に使用するプライマー、実験プロトコル、チュートリアル、データセットなどのリソースを提供したり、開発したりしています。新型コロナウイルス感染症に関しては、こういったプロトコルを提供していて、この研究に基づいたワークフローが発表され、それを行うためのキットなどの一連の関連製品も指定されています。ここでは、こうしたARTICが提供している諸々に準じて「ネガティブ・コントロールが行われた」と主張されているものの、実際にはそれが有効なコントロールとして機能していないことが指摘されています。




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【じゃあ、あれについてはどうなの?】72ページ


Dr.ベイリーのような発信をしている人にとって、常に常に世界中から押し寄せてくるのが「ウイルスはないって言うけど、でもコレはどうなのよ?」とか「じゃあ、アレについてはどうなの?」という、無限質問地獄です。Dr.ベイリーは、それらに対しても、ひたすら回答し続けており、公開されている無料動画に関しては、エイズ、梅毒、ヘルペス、結核、デング熱、黄熱病、タバコモザイクウイルス‥etc.と、それこそ大量にあります。今後も、できるだけ動画の翻訳に取り組んでいきますので、どうぞ楽しみにお待ちください!



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【認知の壁】72ページ


「認知の壁」という概念を知っている人にとっては、このラストの一文は素晴らしく心に響いたことと思います。反対に「認知(knowledge, cognition)」という言葉そのものに馴染みがなかった方は、よく分からない文章だったかもしれません。


ですが、偽パンデミックを通して、私たちの命運を分けたものこそが、まさにこの「認知」というものの働きだったのです。自分が生きている世界のほぼすべてが誤った情報で形成されていることに気づき始めた時、そこで今まで積み上げてきた自己の認識を打ち破って、この世に渦巻く極悪非道を見ようと決意できた人は、それ以来、もはや別の認知世界を生きていると思います。逆に、そうではなかった人は、不正を不正だとも認知できず、犯罪の片棒を担ぎながら、「善人」というペルソナに依存し続ける世界をいまだに生きていることと思います。


この問題の根深いところは、善良な心を持っているはずの人たちが、なぜこうも不正を認識できないのか?なぜ不正を不正だとも思えないのか? というところです。


これがまさしく、立ちはだかる「認知の壁」です。


私個人的には、この根本的な闇は、自分が自分に嘘をついているところから始まると思っています。


自分で自分の本心を欺くところから、すべてが始まっていて、自分で自分に嘘をついていることさえも顕在意識で認知できていないために、ゆえにそこら辺に転がっているどんな不正も本質的な意味では認知できないということです。


私の友人にも、こんな医療従事者がいらっしゃいました。


いいところまでは事実・真実に気付き始めて、声を上げようとしていたはずなのに、SNSやら何やらで「コロナと戦ってくれて、ありがとう!あなたの存在は素晴らしい!」と持ち上げられているうちに、いつの間にか気づき始めた真実にもフタをし始めて、「医療従事者」という英雄的な仮面から離れ難くなってしまった人が。


きっと世界中に、様々な職業のこのような人たちが沢山たくさんいらっしゃったと思いますが、その人たちは悪人ではないにしろ、目の前にあった「認知の壁」を打ち破ることを、自分でやめた人ではあったと思います。


そんな壁に対して、自分から背を向けた人たちであり、自分からその壁の中に閉じこもることを選択した人たちです。


国際的なカルトグループや政府が授けてくれた、偽物の知識の壁に包まれて生きることを選んだ人たちです。


無意識にやったことであろうと、意図的に判断したことであろうと、そうした意識の中で行われた選択が、その人の存在の在りようを決定づける選択となっていて、そうした認知の在り方が、今もそれぞれの生きる世界を創っていることと思います。


これを読んで下さっているあなたは、今どんな世界を生きていらっしゃいますか?


悪意に満ちた、作為的な認知の壁を打ち破ったからこそ、もしかしたら厳しい現実に置かれている側面もあるかも知れません。ですが、意識の壁を打ち破ったその力が、あなた自身のことを一段と強く優しくして、自分自身の思い描く世界を生きる力になりますよう、心より願っています!



~認知についての参考~

認知とは(ウィキペディア)

・活字が嫌いな方は「ペルソナ5」でも何となくイメージをつかめるかも(笑).



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お読みいただきありがとうございました!!


✿Bio Sinfonia

(Moonのにほん語 翻訳者)





この活動をご支援してくださる方のおかげで、何度となく折れた心が、また回復していくことができます。

ありがとうございます

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