命の歌
- Bio Sinfonia
- 2015年8月9日
- 読了時間: 2分
更新日:2018年7月13日

八月、虫たちの演奏会もクライマックスを迎え、盛り上がっています。
考えてみれば、人間の指先ほどの小さな体で、よくもあれほどの空間中に響く大音量が出せるものだな!と感心してしまいます。
アンプを通すことなく、
電力を使うことなく、
ただただ自分の体に備わった、
うすーいハネをふるわせるだけ。
小さな体に秘められた、
潜在能力のすべてを発揮して、
淡々と生きているように思えます。
ところで鈴虫などは、 羽化後、1週間ほどが経って いわゆる「大人」に成長すると、
4枚あった羽根のうちの2枚を、 自らの足で引きちぎって、捨ててしまうそうです。
より美しく鳴くために。
よけいなものは、自らそぎ落すのだそう。
なんだか、“人間が大人になる過程”とは、逆のようにも思えます。
人間は、大人になると、 より多くのいらないものを
背負い込みすぎてしまう・・
放っておくと、
あたまの中にも、
こころの中にも、
くらしの中にも、
余計なものが増えていく・・・
だから時には、鈴虫のような潔さも、必要かも知れません。
夏まっ盛り。
時には、
オーディオを止めて、
テレビを消して、
4億年前から奏でられている、
彼らの生き様の音楽に、 波長を合わせてみてはいかがでしょう。
(写真は、お庭で殻を脱ぎすてようとしている、セミ君です)